女侠客漫画・イラスト

  

沖渉二「緋ざくら姐御伝」

 

 

 沖渉二氏の描く女性は目が美しい。気丈で意志が強い目をしており、乳房よりも逞しい太腿、大きな臀部が魅力的に描かれる。主人公はどんなに汚されようが負けない強さを持っている。ストーリーも最後に反撃したり、救援隊が到着したり、縄抜けで脱出したりとハッピーエンドが多いので、安心して楽しめる。
  沖渉二氏は兵庫県出身、東京美術学校(現、東京芸術大学)で油絵を学んだ本格派。戦後はあまとりあ社の「裏窓」などに耽美的な挿絵を掲載、その後もSM雑誌の挿絵や巻頭の絵物語で活躍した。
 最近、ソフトマジックから沖渉二氏の過去の名作が復刻された。この中の一冊が「緋ざくら姐御伝」ある。「縄と肌」の漫画版といったストーリで「お竜観音開き」という副題がついている。数少ない女侠客漫画の傑作だ。

 


 沖渉二「お銀受難旅」

 

  

 長く絶版になっていた沖渉二氏の「肉地獄」(1977年:サン出版・ジョイコミック)が復刻された。
  このジョイコミックは発行部数が少ないこともあり、古本で1万円を軽く超えていた。マニアの間で高い評価を得ていた「幻の名作」といえるだろう。
 復刻版は「お銀受難旅」という名称で、上記の「緋ざくら姐御伝」と同様にソフトマジックが版元となっている。お銀は両国の水茶屋の看板娘。無実の罪で捕まり逃走した恋人を追って、鳥追い姿で旅に出る。お銀は、暗がりで犯人が逃げていく姿を見ている。それを恋人に伝えるためだ。2人を追いかける悪役は江戸の目明しの伝八。まるで「逃亡者」(当時の人気TVドラマ)のジェラード警部のように執拗に追跡する。原作は美濃村晃氏。

 


 笠間しろう「悦虐の妖花」

 

   

  笠間しろう氏も長くSM雑誌で活躍し、古くからのSMファンにはお馴染みである。氏の漫画にはSEXが大好きな豊満な熟女、人が良くて優しそうな青年、頼りないサラリーマンの旦那が多く登場してくる。活躍の場もSM誌は一部であり一般向けの成人コミックを中心に広い読者層を持っている。
 


小妻容子の女侠客イラスト

 

  

  小妻容子の緊縛刺青女のイラストは長年にわたり,SM雑誌の表紙や口絵を飾ってきた。しかし、この刺青女は「あばずれ」の女侠客の雰囲気が無く、深窓の令嬢が刺青を彫られて縛られているという風情である。
  小妻容子は点描や細密画の技法で丁寧に面を造り、細部を埋めていく画法である。初期の作品は卵や樹木など、自然と女体の融合などをテーマに幻想的な作品を描いていた。
 続いて砂戸増造氏の翻訳した海外SM小説の挿絵で、陰惨な拷問画像を多く描いている。残念ながら、これらの作品は今では殆ど見ることが出来ず、最近は刺青女イラストの権威になってしまったのが、何とも残念である。
 グレダ好みの小妻容子氏の作品を見たい人は秘密の小部屋にどうぞ。

 

 

 

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